コイカツのスタジオでは通常、キャラクターにアニメーションをさせるときは、決められたものから選ばないといけません。
IKである程度いじることはできますが、指定した部位を固定させることくらいです。
しかし、今回紹介するプラグインを利用すれば、デフォルトにはないアニメをある程度実現することができるでしょう。
目次
NodesConstraintsをインストールする。
[KK] NodesConstraints 1.0.1 | Joan6694 on Patreon
上記リンクからNodesConstraintsダウンロードできます。
本記事作成時点での最新バージョンは1.0.1です。
BepInEx、BepisPlugins、KKAPIを導入していることが前提となります。
[KK] NodesConstraints 1.0.0 | Joan6694 on Patreon
プラグインの概要は、こちらの1.0.0の方のページに書かれています。
こちらのページにある動画を見ていただくとわかるように、ギミックの動きにつられて、キャラクタも動いております。
このようなことを実現できるプラグインというわけです。
ただ、操作方法が英語で書かれており、省略されている箇所もあるため、以下に日本語で解説していきます。
ギミックとキャラクタを連動させる。

まずは、動かしたいキャラとギミックを配置します。
ギミックには、何かしらアイテムを親子付けさせておく必要があります。
また、キャラクタもIKかFKどちらかの状態にしておきます。
今回はIKにしておきます。

キーボードのCtrl+Iを押して、NodesConstraintsを開きます。
ギミックと、キャラクタの部位を親子付けするためのメニューとなります。
通常、親子付けというと、キャラクタ自身に対してになってしまいますが、このメニューからだと、手や足のみをギミックと親子付けできるのです。
(なお、このウインドウはマウスドラッグで移動できるはずなのですが、なぜか中央から動かせないことが多々あります。原因不明…。)

では実際に親子付けを行っています。
まずは親としたいオブジェクト、つまりギミックにくっつけたアイテムをワークスペースから選択します。
アイテムを選択した状態で、NodesConstraintsのウインドウ左下にある「Set as Parent」をクリックします。
これでまず、親としたいオブジェクトを決定できました。

次に、子としたいキャラクタの身体の部位のIKを選びます。
今回はキャラクタのIKの右手を選択します。
選択した状態で先程同様、今度はウインドウ右下の「Set as Child」を選択します。
ウインドウ左上に親、右上に子のアイテム名が表示されていれば、親子の候補が決定済みとなります。

実際に紐付けするための設定です。
「Link position X」は位置、「Link rotation X」は角度を、親にゆだねるための設定となります。
有効にしたい項目をどちらか、あるいは両方にチェックを入れて、「Add New」を実行すると、ギミックにくっついたアイテムに、キャラクタの手が重なるようになります。

ギミックの停止状態を解除して、稼働させてみましょう。
すると、ギミックの動きに合わせて、キャラクタの手も動くようになりました。
今回はピストンなので、キャラクタの右手がひたすら上下運動します。
ただ、このままだとピストンの力でキャラクタが動かされていることがまるわかりです。

よって、ギミックおよびくっついているアイテムを非表示にしてしまえば、キャラクタが一人で勝手に動いているように見せかけられます。
これで、基本的な動かし方は一通り完了です。
親子付けの設定で注意する点は、ギミック本体ではなく、ギミックの子アイテムとキャラクタを親子付けすることです。
ギミック本体を親にしても、子は全く動きません。

なお、ギミックとキャラクタを親子付けしている状態で、子となっているキャラクタの部位を、いくら動かしても動いてくれません。
その場合は、親となっているギミックのアイテムの方を動かすようにしましょう。
また、位置は連動させたいけど角度はキャラクタに任せたい。なんてときは、Add newなどの下にある一覧から該当のアイテムを選び、チェックを外して「Update Selected」を実行すれば、更新できます。
一時的に親子付けを無効化したいときは該当のアイテムの横にあるチェックを外し、削除してしまいたいときは✕印です。
IKではなくFKでアニメーションもできる。
先程まではIKで、片手を上下させるだけの簡単なアニメでした。
でも次にやってみたいのは、両腕を上下にぶんぶん振りつつ、腰もひねらせるアニメ。

それをやろうと思って、腰のIKと回転ギミックを親子付けさせてみたのですが、ギミックに腰が磁石のようにくっついてしまいました。
どうやらIKのときは位置、FKのときは回転を用いた動作でないとダメのようです。
よって今回やりたいことに対応しているのは、FKであると言えるでしょう。

というわけで、右肩、左肩、腰に回転ギミックを設置し、親子付けさせてみます。
これで、冒頭で書いた動作はできるのですが、回転ギミックはピストンほど早くないので、腕振りが少々遅いのが難点です。
ルートを用いたアニメーション。

先程まではギミックにくっついているアイテムを親としてきましたが、ルートにくっついているアイテムやキャラクタを親にすることも可能です。
さらに、IKやFKどちらであってもキャラクタの目線を操作可能ですが、このキャラクタの目線を子にすることも可能です。
すると、走っているキャラクタに視線を合わせるようになります。
ただ、走っているキャラクタ自身を親にすると、目線が足元に向いてしまいます。
よって、走っているキャラクタの頭に何かアイテムをくっつけて、それを親にすれば、目線が頭に向くようになります。
複数のギミックやルートと親子付けしてみる。

キャラクタに対して親子付けできるものは、一つだけだと決まっているわけではありません。
複数の親子付けを行うことで、両手両足それぞれ好き勝手に動かすことができます。
調整するのがなかなか難しいんですけどね…。
もはやエモクリいらず…?

エモクリの方では、透明化した男キャラクタをギミック代わりに使うことで、デフォルトにはないアニメーションを無理やり実現していました。
でもコイカツの方でも、プラグイン頼りではありますが、ギミックで実現できてしまったので、もはやエモクリをお株を奪うことになってしまったのでは…?
しかし、キャラクタのアニメに合わせてもうひとりのキャラも動かしたい場合に限っては、エモクリと違って本プラグインだと、ギミックとキャラクタの間にアイテムを挟むというワンクッションが必要になってしまいます。
エモクリだと直接、相手キャラクタの身体に手足をくっつけることができるので、その点はコイカツにない長所です。
もちろんエモクリの方はプラグインいらずです。
また、エモクリは基本的にIKでキャラクタを操作することになりますが、IKでありながら腰や首に回転を加えられます。
その点でもコイカツを勝っていると言えます。
ただ、エモクリの弱点と言うとやはり、猛烈に使いづらいUIに加えて、やけに動作が重いこと。
動作の重さはまだしも、UIに関してはほんと、コイカツのスタジオをベースにしてほしかったところです。
関節補正の一括登録も、コイカツにほしい…。
思い通りの制作ツールっていうのは、なかなか現れてくれないものですね。
コイカツのスタジオとエモクリの、両方のいいところどりしたツールが登場してくれることを願うばかりです。