HDD/SSDのデータに関する様々な機能が使用できるMiniTool Partition Wizard。
無料版と有料版が存在しますが、今回試してみるデータ復旧は無料版でも可能です。
よって、ゴミ箱を空にしてしまって、通常なら復旧できないデータを復旧できるのか、復旧したデータは探しやすいか、完全に復旧されるのかを、確かめていきたいと思います。
目次
MiniTool Partition Wizardのダウンロードページ。
Windows向けの最高な無料パーティションマネジャー|MiniTool Partition 無料版
上記ページから、青色のダウンロードボタンですぐにダウンロードできます。
今回復旧したいデータ。

単純にフォトショップで殴り書きしただけの、ただの画像データです。
でもこれならひと目で目につくでしょうから、これで検証します。

また、ファイル名は「名称未設定 1.jpg」です。
もっと気の利いた名前にしたほうがよかったかもしれません。

とりあえず先ほどの画像をゴミ箱に入れます。

通常であれば、空にさえしなければ、すぐにここから取り出して復旧できます。

でも本当に空にしたあとでも復旧できるか確かめたいので、空にしてしまいます。

30GB近く溜まっていましたが、全部なくなりました。
では、復旧できるか試していきます。
データ復旧の手順。
初めの写真にもあるとおり、まず起動直後のメニューから左上の「データ復旧」を選びます。

復旧したいデータがあったパーティションを選びます。
当環境ではWindowsが入っているCドライブと、データ保存用のDドライブとHドライブがあります。
通常は目に見えないもののCドライブは多数のパーティションに分けられるため、ここでも多数のパーティションが表示されると思われます。
今回復旧したいファイルはDドライブに保存していたので、名称や空き容量から推測してDドライブのパーティションを選びます。
なお、4Kモニタでスケーリング設定も行っていますが、このアプリではスケーリングに未対応なのか、ところどころ文字が隠れてしまっています。

パーティションを選ぶと、すぐに抹消されたデータの検索が始まります。
すべて終わるには、最大容量1TB、使用容量400GB近くだった当環境の場合、予測残り時間が3時間ほどでした。
なお、タスクバーからデスクトップ表示して、何かしら他のアプリのウインドウを開いても、このアプリも一緒に前面表示されてしまうので、検索中はおそらく他の作業がやりづらいです。
おでかけ中などに検索をかけておくのが良いでしょう。
データを探してみる。

でかけている間に検索が終了し、ゴミ箱から抹消したはずのファイルの一覧が表示されました。
今回は拡張子を絞り込んだ一覧を見てみたいので、タブから「種類」を選びます。

先程の画像はjpgだったので、左のツリーから「すべてのファイル」→「画像とピクチャ」→「jpg」へ進みます。
すると、50000件以上ものjpgファイルが見つかりました。
ゴミ箱を空にする前は50000件もファイルがなかったので、それ以前に抹消したときのファイルも含んでいることがわかります。
試しにファイルを1つ選択してみると、たしかに過去に消した覚えのあり、今はフォルダ上に存在しないはずの、1と書かれた古い画像が見つかりました。
でも今探している画像は、これではありません。
見つけたいのは初めに見せた、ジグザグの黒い線の画像です。

上部メニューから検索をクリックすると、ファイル名検索バーが現れるのですが、そこで「名称未設定 1」と入れても、何もヒットしませんでした。
一覧を見ていくとわかるとおり、復元されたファイルはすべて「復元されたjpgファイル(番号)」という名前に変えられていました。
残念ながら、ファイル名までは復旧できないようです。
よって、ファイル名検索は、この一覧上での番号で検索しないといけないときに使うくらいでしょう。

上部メニューにある「フィルター」を選ぶと、様々な条件で一覧のファイルを絞り込むことができます。
先程の画像は本日(2019/4/20)削除したものなので、ファイルの日付の範囲の始まりと終わりを本日にして、絞り込みをかけてみます。

しかし、結果に変化はありませんでした。
どの画像を見ても、どうもファイル名と同じく、日付も復旧はできないようで、すべて不明となっていました。
というわけで、名前や日付がはっきりわかるファイルを探すことには、どうやら向いていないようです。
復旧の精度はどのくらい?
特定のファイルを探し出すことは難しいものの、一覧を見ていると、だいぶ昔に削除したはずのファイルであっても、見つけ出すことはできたようです。
一年近く前のファイルであってもヒットしています。

復元の手順としては、まず復元したいファイルを右クリックして、メニューから「復元」を選択。

どこに出力したいか選択。

復元完了のメッセージが出るので、実際にそのフォルダを開いて、ファイルを確認してみましょう。
復元はできても、ファイルが壊れることなく復元可能なのか、現物と復元物を比較してみます。

まずはこちらが現物。画像にも書かれているとおり、11ヶ月前のものです。

そしてこちらが、コピーしたのち削除し、復旧したもの。
ほとんど違いなく復旧できたと言えるでしょう。

続いてはこちらの画像。これも日付は同じです。

そして復旧したもの。
残念ながら完全復旧とはならない場合もあるようです。
右のキャラの頭から下がにじんでしまっています。

また、一覧には並ぶもののプレビューで画像が何も出てこないものもあります。
それを復旧させても、エラーになって画像ファイルを開くことができませんでした。
まれに全く復旧できないものもあるようです。

と言いつつ、デスクトップのうえではなぜかアイコンは出ています。
開くことはできないのですが…。
まとめ。
というわけで、ゴミ箱を空にして、完全に抹消したつもりのファイルでも、MiniTool Partition Wizardを使えば復旧できる可能性があるということがわかりました。
ただ、ものによっては一部劣化するものや、全く復旧できないものも存在します。
よって、あとからまた使う可能性のあるファイルは、できれば消さずに、すぐに取り出しやすいところに置く運用方法を身に着けておくのがいいでしょう。
あと、消したつもりでも復旧できる場合があるということは、普通にPCを使っている限りは、完全にファイルを抹消することはできないということ。
つまり、第三者にPCを盗られてしまったら、闇に葬ったはずのまずいファイルも見つかってしまう恐れがあるということ。
PCの管理はくれぐれも慎重に。
追記。完全は復旧は、NTFSのみ対応だった。(2019/4/29)

今回、ファイル検索を行ったDドライブですが、Windowsで一般的に使われているNTFSではなく、exFATという形式でフォーマットをしていました。
その理由ですが、WindowsとUbuntu両方で同じドライブを使えるようにするためです。
(そう言いつつ、Ubuntuはもう使っていないのですが…。どうしてもUbuntuじゃないとできないってものが無い。)
もしかして、exFATにしていたことが、ファイル名紛失や日時不明になってしまう原因なのでしょうか?

ということで、NTFSでフォーマットされている別のドライブで、完全削除したファイルの検索をかけてみます。
すると、こちらでは元の画像ファイル名も日時も、ちゃんと記録された状態で検索することができました。
よって、本ツールはexFATでフォーマットされているドライブには、完全に対応していないということだと思われます。
1つのPCで2つのOSを使っている人は気をつけましょう。
つい最近、普通二輪MTの免許取りました。夏が終われば大型も取りに行きたい。
いちおう、四輪MTの免許も持っています。クルマがないけど。
5年ほど岡山の田舎に、単身で生活していたこともありました。今は実家の事情で大阪に戻っていますが、将来はまた人混みのない生活に戻りたい。