私が今まで公道で乗ってきた乗り物は、50ccの原付2台しかないのですが、そのどちらもHONDA製。
そしてたまたま上記ツイートを見かけたので、振り返るにはちょうどいい機会だなって。
5年ほど前から今年の頭まで、もともと住んでいた都会を抜け出して、田舎の山奥に移り住んでいました。
長い坂道が続く、どこへ行くにも歩きではきつい場所に、まったくアテもない状態で飛び出してきましたが、現地に着いてから原付を買ってもらえました。
おそらく2002年式の、すでに数千kmは乗られている中古のTodayでした。4桁しか表示されないので、もしかしたら1万kmを超えているかもしれません。
普通四輪の免許を持っておきながら、公道デビューはこのときが初めてだったのですが、乗り物がないから家から出られない、どこにも行けない状態から開放され、ようやくどこにでも行けるようになりました。
乗り物一つで生活が一変する、初めての原付にこれほど感謝することになるとは思いませんでした。
ただ、すでに使い古されていたマシンであったためか、数年後には徐々に調子が悪くなっていき、平地でも力不足を感じるように。
ときには山道でエンジンが止まってしまい、いくらかけ直しても動かなくなったことも…。
真夏の暑い中、歩きで一時間はかかるガソリンスタンドまでマシンを押していき、軽トラを持っている近所のおじさんに助けに来てもらいました…。
応急処置を施してもらい、なんとかまた動くようになりましたが、またしばらくあとにはエンジンがなかなかかからないことが当たり前になってしまいました。
もうこれ以上はやばいと思って、エンジンがかかっているうちに、新しい原付を買いに行くことになりました。高い出費となってしまいましたが、山奥の生活では必要不可欠です。
手続きをした数日後には、バイク屋のトラックが自宅にやってきて、新しいマシンを持ってきてくれました。

それがこのTact。おそらく2019年式。新車です。
Todayと比べると、同じ50ccとは思えないほどのパワーがあり、坂道でもぐいぐい登っていくことができます。
そして、4年ほど乗り回してきたTodayは、Tactを持ってきたバイク屋に運ばれていきました…。
Todayに乗るより前は、どこか遠くに行くとなると、他人のクルマや電車など、乗せてもらうことしかなかったのですが、自らの意思で初めて遠くに行くきっかけをくれたのはTodayでした。
最終的には壊れてしまったのですが、それまで支えてくれたTodayには感謝です。
そして今は、残念ながら気に入っていた山奥の生活から離れ、実家の家族の事情でまた都会に戻ることになってしまったのですが、そこでTactを乗り回しています。
しかし都会のドライブは渋滞のせいで楽しくないので、たまにはまた山奥の知らない土地まで、今もバリバリ動くTactに乗ってでかけています。
といっても、やはり原付一種では限度があります。よって普通二輪の教習に挑んでおり、将来的にはもっと上のマシンに乗り換え予定です。
それまでは、Tactにお付き合いしてもらいます。