DesktopMMD3では、以前のキャラが使えない恐れがあるので要注意。

DesktopMMD3では、以前のキャラが使えない恐れがあるので要注意。

デスクトップ上に好きなキャラクターを配置して、自動的に動き回る様子を眺めることができるDesktop Magic Engine。

その最新作であるDesktopMMD3が、つい数日前に配信されました。

Desktop Magic Engineよりも以前に、かつてDesktopMMDというものが配信されていましたが、原点であるそのDesktopMMDの名前が帰ってきました。

(初代DesktopMMDを1、Desktop Magic Engineを2と捉えるならば、今作はちょうど3にあたります。)

基本的な機能は前作までと同様なのですが、不満点が解消されていたり、あるいは逆に不満が出てしまった箇所もあり、今のところは賛否両論と言わざるを得ません。

たのしいにちようび
steamcommunity.com

すでにSteamの方でだいたいのレビューは書かせていただいたのですが、画像を貼ることができないので、当記事でも改めてレビューしていくことにします。

キャラクターに性別を設定できるようになった。

先程書いたDesktop Magic Engineとは別に、同世代であるDesktop Manというソフトも存在していました。

これらも基本的な機能は同じなのですが、キャラの外観が何であっても、前者の方はアクションが女性的なもの限定で、後者は男性的なもの限定。

つまり、ソフトごとにキャラの性別が固定されていました。

そのため、男女を混在させたいときに、わざわざ2つのソフトを立ち上げなければいけないという不便さがありました。

(アクションの比較のため、上の画像では同一キャラを呼び出しています。)

2つもソフトを立ち上げているため、PCへの負荷も2倍になるという欠点もあります。

しかし、今回のDesktopMMD3では、キャラを読み込む際に、個別に性別設定が可能になったため、ようやく1つのソフトで済むようになりました。

もちろん、女性にすればDesktop Magic Engineで見慣れたアクション、男性にすればDesktop Manで見慣れたアクションを眺めることができます。

あなたのデスクトップに、AIを使用した生き生きとした可愛い女の子を呼ぶことができます!

なお、ストアページには上記のように誤解を招く文章が書かれていますが、あくまでもデフォルトのキャラが女の子なだけであり、男女関係なく好きなキャラを呼び出すことができます。

ボイスが設定できるようになった。

今作では新たにアクション一覧画面が追加されており、出したいアクションおよび出したくないアクションを個別に設定することができます。

それに加えて、アクションごとに発声させたいボイスも、新たに設定することができるようになりました。

膨大なアクションがあるので、いちいちボイスを用意するのは大変になりますが、デフォルトですでにボイスが設定済みなので、ボイスを自分で用意しなくても大丈夫です。

しかも、海外製ソフトであるにも関わらず、デフォルトのボイスは日本語であり、もちろん男女別にボイスが用意されています。

デフォルトの女性ボイスはツンデレ系、男性ボイスは優しい系という感じでしょうか。

女性ボイスに関しては、ちょうどデフォルトキャラであるMiss Fishに喋らせても、違和感はないかと。

(ただ、「当然の結果ね!」とか「まだまだ強くなるわよ!」とかいうあたり、何らかの対戦ゲームから抜き取られている?)

また、放置していても勝手に喋りだすことはなく、キャラクターをクリックしたときのみとなります。

よって、こいつベラベラしゃべってうるさいな…という事態に陥ることはないでしょう。

なお、ボイスはあくまでも女性で共通、男性で共通という、性別ごとの設定になっており、キャラごとに設定はできませんでした。

マウス移動でキャラの一部が揺れるように。

マウス移動をすると、そこに向かって顔を向けてくれるのは、前作から変わらず。

それに加えて今作では、マウスでできるアクションとしてさらに、キャラのパーツを揺らすことができるようになりました。

髪の毛やスカートなど、揺れのパラメータが設定されているパーツに向かって、マウスを動かすことで押しのけることが可能になっています。

今まで見るだけだったキャラと触れ合えることに、一歩近づけた感がありますね。

だからといって、調子に乗りすぎないように。

背景設定およびキャラ製作は廃止。

Desktop Magic Engineには、花びらとか雪とかを降らせたり、花火を打ち上げさせたりなど、背景エフェクトの設定がありました。

一方でDesktop Manには、昔のバーチャファイターのような、カクカクポリゴンの男性キャラを作成する機能があり、外部でVRMのキャラを用意しなくても動作させることが可能でした。

キャラの性別機能が統合されたように、これらの特殊機能もDesktopMMD3で統合されるのかと思いきや、両方とも廃止になってしまいました。

とはいえ、背景エフェクトもキャラ作成も、さすがに無理して残す必要はないかと思います。

背景に関しては圧倒的人気ソフトであるWallpaper Engineを使えばいいでしょう。

キャラクターに関しても、表現の限られたカクカクのキャラを作るくらいなら、がんばって外部ソフトで自分でVRMを作るか、Steamワークショップからキャラを借りてもいいでしょう。

キャラ描画の表現が変わってしまった。

これに関しては、人によっては良かったといえるかもしれませんが、大半の人にとってはマイナスと言えます。

デフォルトキャラであるMiss Fishを見てわかるとおり、前作までと比べてキャラの表面が非常になめらかになっています。

それってMiss Fishがそういうキャラじゃないの?って初めは思ったものですが、このソフト自体がそういう表現に統一されてしまうようです。

私の場合、Desktop Magic EngineおよびDesktop Manでは、上の画像のようにセシル変身アプリで作成したキャラを使用しており、どちらかと言えばリアルよりアニメ寄りの表現です。

キャラの周辺に黒い輪郭線が表示されており、影も明暗の境目がはっきりしているものです。

しかしこれをDesktopMMD3で読み込むと、Miss Fishと同じようになめらかで、なおかつ輪郭線のないキャラになってしまいました。

さらに厄介なことに、袖の部分や目など、パーツの一部が透過されています。

キャラの表現方法および輪郭線表示に関する設定は、残念ながら今のところはありません。

なめらかな表現が好きであればそれでいいのですが、アニメ寄りの方が好みだったならば、残念と言わざるを得ません。

前作から描画エンジンが一新されたようなので、これから対応してくれるかどうかも不明。

なお、透過されてしまう現象に関しては、キャラを読みこんだあとに、パーツごとのレンダリング設定を変更すれば元に戻せるかもしれませんが、目だけは何に変えても表示させられませんでした。

Clusterに対応させるために、Blenderでマテリアルをいじったキャラであれば目も映ったのですが、初心者には難しいBlenderを使うハメになります。

まとめ。

わざわざ別ソフトに分かれていた機能を統合してくれて、なおかつキャラを深める新機能も追加されたのは嬉しいところ。

しかし、描画が以前とまるっきり変わってしまい、全く同じようにキャラを見せることができなくなった、ただこの1点だけが本当に残念。

まだ発売されてから日も浅いことですし、これから解決してくれることを祈るしかありません。

すでにDesktop Magic Engineを所有済みの方は、割引価格でDesktopMMD3を購入することができますが、見え方が変わってしまうことをご理解のうえで、ご購入いただくように。

余談。新作を出す頻度が高すぎる?

過去に存在したDesktopMMDですが、なんらかの原因により配信停止となってしまい、まもなくDesktop Magic Engineが登場。

DesktopMMDに背景エフェクト機能を加えたものですが、別ソフト扱いであるため、過去にDesktopMMDを所有済みであっても、買い直しを要求されました。

性別が違うだけのDesktop Manも、Desktop Magic Engineとは別ソフトなので新たに購入が必要。

そして今回のDesktopMMD3も、Desktop Magic Engineと基本的な機能は変わっていませんが、やはり別ソフト扱いのため、割引が効くとはいえ買い直しでした。

さらに、Desktop Magic Engineは2020年7月、Desktop Manは2020年10月、DesktopMMD3は2021年1月の発売という、3ヶ月おきという新作発売ペース

短期間に何度も買い直しさせられたことにより、コミュニティハブの中にはご立腹の人たちが少なからず存在するようです。

今作に関しては、エンジンが一新されたためと開発者は説明していますが、それでもユーザーたちは納得がいかないもよう。

とはいえ、これまで発売されたシリーズは、どれも価格がたった400円程度。

これが1つ何千円もするようなソフトであれば、さすがに私も腹を立てるところですが、今回の場合はたかだか1つ400円。

Desktop Magic Engine、Desktop Man、そしてDesktopMMD3。すべて買っていたとしても1200円程度。

半年の間に1200円、そこまでブチ切れるほどの損失でしょうか…?

Adobe CCとかMicrosoft Officeとか、今は月額制だけど常に最新版が使えるソフトでありふれていますし、今回の場合は3ヶ月制ソフトと思い込めば、なんとかなるのでは…?

ということは、4月にはまた何か出る可能性が…!?